夜に浮かぶヘビイチゴ

nazumiの、のんびりマイペースなゲームや本の感想。

『その女 アレックス』ピエール・ルメートル~息つく間もない緊迫さ~

ー死にたくない。今はまだ死ぬわけにはいかない。

 

フランス作家によるミステリー小説。カミーユ警部シリーズ第2弾。

物語は、一人の女性、アレックスが誘拐犯に監禁されている、非常に緊迫した場面から始まる。やがて、犯人の隙をついて必死の脱走に成功するアレックス。だが、彼女はその後、恐ろしい暴走を始める・・・

 

一度見たら忘れられない表紙に、思わず衝動買い。この本と前作の「悲しみのイレーヌ」より凄い「どんでん返し」な話を私はまだ知らない。まさに話がひっくり返る。それも突然。今まで自分が信用していたものが全て裏切られる。凄まじい読書体験が味わえる。しかも、この物語のどんでん返しは一度だけでは留まらない。油断していたらビックリする笑

 

「アレックスとは一体何者なのか?」

読んでいる間中、この疑問がやむことはないだろう。この本は、カミーユ警部3部作の2作目にあたる本だが、この本から読んでも十分に理解でき楽しめます。というか、個人的にはこの物語から読んだ方がいいと思う。1作目「イレーヌ」の物語が少々アレなだけに…笑 ネタバレが嫌な方は、順番通りイレーヌからでOK。

緊迫に次ぐ緊迫シーンの連続で、読むのを止められない面白さ。

物語も面白いが、登場人物たちも皆個性的で魅力的! 私はルイが好き(#^^#)

 

好きな言葉

ー証拠があるのかと訊くのは…内容そのものを否定できず、あとは逃げ道を探すしかないときですよ。