夜に浮かぶヘビイチゴ

nazumiの、のんびりマイペースなゲームや本の感想。

『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル~驚愕のどんでん返し、最悪の結末~

ーつまり、この殺人は単なる計画殺人ではなく、異常なほどの注意を払って、入念に準備されたもので、偶然任せにされた部分がほとんどない。

 

☆ストーリー

カミーユ警部が奇怪な連続殺人事件に挑む。

捜査が進むにつれ、この殺人は、過去の有名なミステリ小説を模していることが判明し…

 

カミーユ警部シリーズ第1弾。

原題は『丁寧な仕事』。

( ;∀;)全部読み終えてから、もう一度原題を確認してみよう…意味がよくわかるかも…

 

☆読む順番

『悲しみのイレーヌ』→『その女アレックス』→『傷だらけのカミーユ』で読むのが正しい順番、正しい時系列になります。

 

しかし、私は2作目の『アレックス』から先に手に取ってしまったので、ある程度のネタバレを踏んだ上での本作でした。結論から言いますと、『アレックス』から読んでよかったです。『イレーヌ』から読んでいたら多分心が折れてました(>_<) 理由は、本作の結末にあります…(意味深) しかしながら、本作も『アレックス』に負けず劣らず面白かったです!! ネタバレが嫌いな人は、順番通り、イレーヌから読みましょう(#^^#) もしくは、『イレーヌ』を読んでいて心が折れそうになったら『アレックス』から読み始めてみてください。

 

『悲しみのイレーヌ』は、『アレックス』よりも事件の数も複雑さも上で、難解だと感じました。

とにかく事件の数が多い!全部覚えようとしたら訳が分からなくなります(>_<)

でも覚えなくても大丈夫です…先へ進みましょう。

犯人の手のひらで転がされっぱなしですが、頑張って第1章を乗り切りましょう…

 

この物語の凄さは、突如現れる『最強のどんでん返し』にあります。

 

リアルで悲鳴を上げました。今まで多くの『どんでん返し』を読んできましたが、ここまで驚いたのは初めてです(>_<)

『い…今まで自分が読んできたものは何だったのか…』( ゚Д゚)

頁をめくる手を止めて、暫く呆然としたことを覚えています。

と同時に、ここまで読んできて本当に良かったと思いました。

こんなに極上の『読書体験』が出来て幸せだなと思いました。

 

ネタバレはしません。自分の目で確かめてみてください。

 

最後に…

この物語には、最後に『とある結末』が待ち構えています。

もしかしたら、物語の途中か、アレックスを先に読んでいれば、あれ程度の予測は付くかもしれません。

きっと忘れられない結末になります。

 

ネタバレ↓↓

 

 

 

 

 

つまり、犯人の手のひらに最初から最後まで転がされるだけの物語です。

私は好きです。屈服するのもたまにはいいと思います。

こんなに上質な物語なら…

( ;∀;)これ以上ない、最悪のバッドエンドだったなぁ…