夜に浮かぶヘビイチゴ

nazumiの、のんびりマイペースなゲームや本の感想。

蜜蜂と遠雷~第3ー5週目・衝撃の読書体験~

こんにちは★ nazumiでっす!

最近、とある通信教育の勉強によりかなり忙しく(来年の3月くらいまで続く…)、ブログもTwitterも全然更新できませぬが、本当は書きまくりたいんだ…!!

じ、時間が欲しい…!><

 

さぁ! 今日は蜜蜂と遠雷』第3週~5週目

~衝撃の読書体験~ の感想です!

 

★これまでのお話

4人の天才が挑む芳ヶ江国際ピアノコンクール。

第一次予選が遂に始まる。

 

 

4人の違った個性を持つ天才たち。

どの登場人物もとても魅力的だ。

 

ー生活者の音楽は、音楽だけを生業とする者よりも劣るのだろうか。

高島明石

一旦は音楽界から離れた彼が、感じるのは上記の想い。音楽だけに生きる者の音楽だけが果たして尊いのか? 家庭を持ち、様々な経験を経た彼は、その想いを音楽に込める。おそらく、私達読者に最も近い目線を持つ天才。しかも年長者でコンクールでの最後の挑戦ということもあり、思わず応援したくなる。

 

ー少年の家にはピアノがなかった。そして、そのことがいかに異常なことかも、少年の念頭にはなかったのだ。

風間塵

通称・蜜蜂王子。父親が養蜂業であり、旅をしながら暮らしているので、家にピアノを持っていない。更に、コンクールへの出場経験もなく、彼の才能はまさに未知数。物語の序盤24頁目の驚異の演奏で、あっという間に登場人物たちも(そして私も)彼の虜になってしまう。

 

ー片手間なんかじゃない。あくまでも、それは音楽のためなのだ。ピアノでそこに辿り着くために、手がかりを求めて他の楽器からそれを理解する可能性を探しているだけなのだ。

マサル・カルロス・レヴィ・アナトール

容姿端麗・通称・ジュリアードの王子様。ピアノだけではなくトロンボーンやギターなどの楽器もプロ並みに上手くまさに天才の名にふさわしい。しかし、それらへのアプローチはあくまでもピアノを理解するために過ぎないのだ。

 

ー誰も、声を出さない。静かな感動だけが客席を満たしたし、もはや言葉にならないのだ。歓声も、足踏みもなく、ただただ盛大な拍手だけがいつまでも続いた。

栄伝亜夜

幼いころは天才少女と呼ばれていたが、母親の突然の死のショックにより、コンサートを逃げ出してしまった過去がある。映画では彼女が主人公のようだが、確かに蜜蜂王子が主役だと皆ついていけないだろうな…(笑) 適任だろう。

 

さて、物語は第一次予選~第二次予選終盤まで読み終えた。

 

ー客席が凍りついた。

風間塵の紡ぎだしたカデンツァは、すこぶる不条理なまでに残虐で、凶暴性を帯びていたのである。

 

色んな所で言われていることだが、とにかく音楽の描写が凄い。演奏される音楽の大半が分からない私でも、音楽を『聴く』ことができた。読書体験…というのだろうか。聴いたことのない音楽が聴こえてくるのだ。

 

…あ、でも時々本当に『聴いていたり』します(笑)

YouTubeで検索して曲を流しながら聴いてたり。イスラメイとか。

だって気になるじゃん…?! どんな曲を聴いてるか!!!

私は気になる……

ゆえに、音楽検索→聴きながら読む→新しい曲が!→また検索→聴きながら…繰り返し

 

なので、読んでいる間中、とても忙しい…!!!;;

 

でも、おかげで、少し音楽に詳しくなったかも…。

 

あと私が好きな場面は、ピアノの調律師と、ステージマネージャーが出てくるシーンだ。

 

演奏の前は必ず調律師が調律を行うのだが…

その大変な苦労さが伝わってくるのだ…

しかも、風間塵のそれに限っては、ピアノをずらしたり、音を柔らかくしてとの指示を出されては、困惑を隠せないでいる…

(観客が多い時はパキッとした音を出すべく普通は固い音にする)

 

そして、ステージマネージャーは、出演者が演奏に専念できる場を作り出すのが仕事であり、物語では主に演奏者になるべく緊張させないように「出番です」と声をかけている。

で、彼から見た蜜蜂王子がこれまた面白いのだ。演奏前だというのに、全く緊張せず、

むしろ近所の公園に散歩へ行くような気軽さでピアノの前へ行ってしまう…

 

こうして、様々な人たちの目線から見た4人の感じがとても面白いのだ。演奏の場面もさることながら、私はこういった合間合間にある演奏以外の場面もかなり楽しんで読んでいる。

 

最後に…

 

音楽の描写シーンの話ばかりであまり語られていないかもだが、私はマサルと亜夜のときめきシーンが好きである…

ときめく…そりゃあもう!

 

「アーちゃん」「マーくん」と幼き頃に呼び合い、コンクールで再会した2人だが、幼き頃に突然いなくなったアーちゃんこと、亜夜がもういなくならないように、マサルがずっと彼女の手を握っている場面があるのだが…

 

……ときめかない?笑

…私はときめきました(*ノωノ)

 

恩田陸作品では、「麦の海に沈む果実」でも「夜のピクニック」でもそうなのだが、まるで少女漫画のようなときめきシーンが時々あるのです!

それがもう大好きで!キュンキュンしちゃう…

 

はぁ…大好きです。恩田陸様。一生ついていきます!!

いや、その前にまずは全作読破からだな!

 

よーし、頑張るぞう!

続きは次回にて♪(#^^#)